栄養士の仕事内容と給料・年収

栄養士の仕事内容と給料・年収

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今までは給食を作っているイメージが強かった管理栄養士でしたが、

 

最近ではシャンプーの共同開発に管理栄養士が携わっていたり、企業の役員専属の管理栄養士が居たり、幅廣い活躍の場があります。

 

 

▼管理栄養士 その他 仕事内容
※ページが切り替わります

 

 

 

 

管理栄養士になるには??

 

管理栄養士になるには下記のように、四年制の管理栄養士養成校を卒業し、国家試験を受けるか栄養士養成校に通い、その年数応じた実務を積み、国家試験を受けるかの二通りがあります。

 

栄養士は短大か専門学校に通えば卒業と同時に取得することができます。※資格試験なし

 

どちらがいいというわけではありませんが、最も早く取得できる方法は管理栄養士養成校に通う方法になります。

 

ちなみに栄養士免許は管理栄養士養成校(4年制大学)に通った場合、必要な単位を取得すれば卒業と同時に取得することができます。

 

管理栄養士の国家試験費用と概要

 

試験日:毎年3月
合格発表:毎年5月〜
受験手数料:6800円

管理栄養士の国家試験は4年制大学卒業者の場合、比較的簡単に合格することができますが、

 

栄養士を取得してから実務経験を積み、国家試験を受けるとなかなか難しくなるようです。

 

国家試験は現在毎年2月に原則1回のみ行われます。

 

そのため不合格になってしまうと、次年度まで待たなければいけません。

 

【栄養士と管理栄養士って何が違うの??】

 

栄養士と管理栄養士に関する法律は、【栄養士法】という法律によって規定されています。

 

栄養士法は栄養士・管理栄養士の身分制度について定めたものです。

 

最もな違いは国家試験があるのかないのかという違いです。

 

栄養士は専門学校か短大で2年間学び、卒業すれば資格を取得できるるのに対し、管理栄養士は最低でも四年生大学を卒業し、国家試験に合格しなければ資格を取得できません。

 

そもそもの違いはここにあります。

 

それでは栄養士法に定められている栄養士と管理栄養士の違いをみてみましょう。

 

厚生労働省 栄養士法より抜粋

栄養士とは
都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者

管理栄養士とは
厚生労働大臣の免許を受けて、管理栄養士の名称を用いて、傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導、個人の身体の状況、栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導を行うことを業とする者(省力しています)

@免許について

 

栄養士は、短大もしくは専門学校を二年間通い卒業と同時に免許を都道府県知事によって与えられます。

 

管理栄養士の場合、栄養士が実務経験を経る又は養成校を四年以上通いうと受験資格を得ることができ、国家試験に合格すれば厚生労働大臣から免許が与えられます。

 

まずここで違うのは、国家試験の有無と免許を与える人です。

 

栄養士が試験を必要とせず、都道府県から免許を与えられるのに対し、管理栄養士は国家試験に受かったもののみが厚生労働大臣から免許を与えられます。

 

A役割の違い

 

栄養士の場合、病院や施設において栄養士と名乗って指導はできるものの、診療報酬を得ることはできません。
※診療報酬=医療行為に対する報酬、つまり医療機関における収入。

 

管理栄養士の場合、病院や老人ホームでは栄養指導や栄養ケアマネージメント、NSTなどの医療行為によって診療報酬を得ることができます。

 

また病院などの規模によっては管理栄養士を必ず配置しなければならないという義務があります。

 

そのため、病院や福祉施設で働く場合は管理栄養士の資格が必須条件となっている場合がほとんどです。

 

現在、病院や老人ホームでは、栄養士の基本的な仕事内容は給食管理が主となり、管理栄養士は専門的な栄養管理が主な仕事内容となっています。
※管理栄養士も給食管理をする場合もあります。

 

B給料の違い

 

栄養士と管理栄養士では仕事内容や資格上の差から、給料に差が出ることもあります。

 

特に病院や老人ホームなどではその差は明らかです。

 

給食を受託し、栄養士・管理栄養士を提携している事業所に派遣する委託給食会社においても仕事内容は変わりませんが、基本的に管理栄養士手当が月2〜3万円支給されることがほとんどです。

 

C働く場所の違い

 

栄養士の場合そのほとんどが、委託給食会社か保育園、学校など管理栄養士の設置義務がない職場になります。

 

現在では病院や施設の給食管理のほとんどを給食会社に委託しているため、病院や施設側の栄養士の求人はほとんどありません。

 

管理栄養士の場合、委託給食会社はもちろん、病院や施設側の職員としての採用も多く就職先の選択肢は多くなります。

病院で働く管理栄養士の仕事内容

近年病院管理栄養士の業務は多岐に渡り、より専門的な栄養管理を必要とされるようになってきました。

 

ここでは簡単に臨床栄養(医療)の分野に絞り簡単に紹介します。

 

病院といっても複数の分類があり、病院がどのような病棟を備えて、どの業務を担当するかによっても管理栄養士の役割は異なります。

 

病院の病棟分類としては、

 

1.高度急性期 急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する
2.急性期 急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能
3.回復期 急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能。特に、急性期を経過した脳血管疾患や大腿骨頚部骨折等の患者に対し、ADLの向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する機能(回復期リハビリテーション機能)。
4.慢性期

長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能長期にわたり療養が必要な重度の障害者(重度の意識障害者を含む)、筋ジ
ストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能

※厚生労働省 第12回病床機能情報の報告・提供の具大抵なあり方に関する検討会 資料3抜粋

 

厚生労働省の資料によれば病棟はその機能により4つに大別されます。

 

1.高度急性期・急性期機能を有する病院の管理栄養士

 

1及び2に関しては定義が曖昧な部分もあるので、まとめて解説します。

 

急性期病棟を有している病院を総じて急性期病院とも呼びますが、精密検査などを行ったりする一般的な総合病院は急性期及び慢性期の病棟を併せて有していることが多く、正確には急性期機能を有した病棟を持つ病院と呼ぶのが正しいかと思います。

 

急性期機能とは、病気や重大なケガなどで急激に健康が失われた状態を指し、イメージの通り一刻を争う事態の患者を入院させることのできる機能(ICUの施設等)をいいます。

 

比較的短期の入院を想定した病棟です。

 

現在ではICU(集中治療室)においても管理栄養士が専門的な栄養管理に介入することも珍しくなくなってきました。

 

手術前後の適切な栄養管理は、術後の死亡率や平均入院数が減少するといった大きなメリットがあるため、急性期の現場においてもさらなる管理栄養士の活躍が期待されています。

 

2.回復期機能を有する病院の管理栄養士(回復期リハビリテーション病棟)

 

回復期は正確には回復期リハビリテーション病棟と呼ばれます。

 

基本的には、急性期で治療を受けた患者の1〜2か月後の状態を回復期といい、この時期に集中的なリハビリテーションを多なうことで術前よりも低下した能力を再び獲得するための病棟です。

 

最近では回復期においての栄養管理はとても重要視され、この期間における適切な栄養管理の是非によってリハビリに大きな影響を与えることが分かってきました。

 

回復期では医師や看護師、薬剤師を始めとした医療職種と管理栄養士が栄養チームを作り、適切な栄養管理を行うために連携して業務を行います。

 

栄養のプロフェッショナルとして、回復期病棟における管理栄養士の役割もさらに専門化しています。

 

4.慢性期機能を有する病棟を持つ病院の管理栄養士

 

慢性期とは入院患者の健康に対し維持と悪化の予防に重点を置いた病棟のことをいいます。

 

急性期や回復期とは異なり、基本的には長期的な入院を想定しています。

 

長期入院の多くは高齢患者のため、治療中の病気意外にも、低栄養からくる感染症や合併症予防、病気の進行をなるべくさせないように管理栄養士が適切な栄養管理をしなければなりません。

 

例えば一般的には床ずれと呼ばれる症状がありますが、医療機関などではそれを褥瘡(じょくそう)といいます。

 

寝たきりの患者に起こる症状ですが、同じ部位に長期間圧迫されることによって起こります。

 

進行すると感染症や壊死(細胞が腐ること)を起こし、命にかかわることもあります。

 

主な原因は圧迫ですが、適切栄養状態でない患者は褥瘡なりやすく、その栄養管理もより専門的な知識をもつ管理栄養士でなければできません。

 

慢性期においても管理栄養士の役割はとても重要です。

 

5.その他 専門病院の管理栄養士

 

糖尿病など特定の病気を主に診る専門病院においても管理栄養士は働いています。

 

特に管理栄養士の主な業務である入院・外来栄養指導の件数も軒並み多い傾向にあります。

 

糖尿病などの生活習慣病は普段の食生活と密接な関係にあるため、食のプロである管理栄養士が重要視されています。

 

さらに詳しく病院管理栄養士の仕事内容を見る⇒病院管理栄養士の仕事内容

 

 

保育園で働く栄養士の仕事内容

保育園の場合、栄養士でも管理栄養士でも仕事内容は変わりません。

 

病院や老人ホームでは、管理栄養士の配置基準が法律上定められていますが、保育園では特に決まりもないため同じ待遇になることがほとんどです。

 

保育園栄養士の仕事内容は、献立や調理、発注から給食だよりなどの媒体作成、また園児に対する食育活動まで多岐に渡ります。

 

大抵の保育園では栄養士が1人体制の場合が多く、業務量は多いです。

 

栄養士が2人以上いる場合は保育士の仕事を兼任する場合があり、保育園によっては保育士資格を取らされることもあります。

 

最近ではアレルギーを持つ子供が増えている傾向にあり、給食の提供も簡単ではありませんが、食を通じて子供たちの成長に関われるので、やりがいはあるでしょう。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 保育園 仕事内容

 

小中学校で働く栄養士の仕事内容

ここ10年前くらいまでは4〜5校に一人栄養士がいれば多い方でしたが、自治体の方針も変わり栄養士が在中している小中学校も増えてきたようです。

 

小中学校で働く栄養士には2種類あり、それぞれ役割と必要な資格も異なってきます。

 

学校栄養職員と栄養教諭

 

栄養士が小中学校で働くには地方公務員である学校栄養職員又は栄養教諭として公務員試験を受ける必要があります。

 

学校栄養職員とは学校給食の献立作成や調理・衛生指導など給食管理のみを行う栄養士、管理栄養士のことです。

 

栄養士・管理栄養士どちらかの資格があれば働くことができます。

 

昔ながらの学校給食にいる栄養士のイメージがあるのはこちらの方です。

 

栄養教諭とは平成17年に新設された比較的新しい職業で、小中学校において食育を推進するために設立されました。

 

栄養教諭になるには栄養士・管理栄養士資格はもちろん、栄養教諭免許が必要になります。

 

一般的な学校の先生(教職員)と同じ立場であり、教職員と同等の免許が必要になり、学校栄養職員とは根本的に業務内容が異なります。

 

栄養教諭に関する法律では、未だ学校への栄養士配置義務がないため、各自治体の判断に任されています。

 

栄養教諭が多い地域もあれば少ない地域もあります。

 

業務内容については各小中学校で異なる場合もあり、食育を推進している地域では積極的に授業に取り入れるなど、最近ではその活躍の場もふえてきました。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 小・中学校 仕事内容

 

フリーランスの管理栄養士はどんな仕事をしているのか?

誰でも簡単にフリーランスになるれようになった近年、独立する栄養士も増えてきました。

 

開業とフリーランスについてですが、明確な定義はなく、イメージとしては開業は会社を設立し社長になるイメージで

 

フリーランスは個人事業主として雇用されずに個人で働くイメージです。

 

YouTubeやInstagramなど、個人でも簡単に情報発信ができるようになり、フリーランスの栄養士も珍しくはありません。

 

雇用されずに働くので、自己裁量で時間を自由に使える半面、収入は不安定になることが多いようです。

 

フリーランス栄養士の主な職業

  • 栄養ライター
  • レシピ監修
  • インスタグラマー
  • ユーチューバー
  • ブログ運営
  • 特定保健指導
  • 医院やクリニックで栄養指導

 

栄養ライター:
企業や個人から記事の執筆依頼を受け、執筆する仕事です。最近ではほとんどがWEBサイト・ブログでの記事執筆になります。栄養士・管理栄養士が執筆すれば専門職としての知見が得られるため栄養関連の記事依頼は多く、ライターをやっている栄養士も沢山います。

 

レシピ監修:
仕事内容は栄養ライターとやや被りますが、レシピサイトや食品メーカーから依頼されることが多いようです。加工食品のアイデアレシピやダイエットレシピなどの依頼があり、こちらも多くの栄養士が行っています。

 

インスタグラマー・ユーチューバー:
SNSだけで栄養士で実際に稼いでいる人は少ないですが、インスタやYouTubeを使いフリーランスとして働いている方もいます。栄養や健康といった情報発信やレシピなど、様々なジャンルがあります。

 

ブログ運営:
ブログの運営のみで生計を立てている栄養士は少ないですが、栄養ライターやレシピ監修、SNSなど並行してブログを運営している方は多くいます。ブログからの収入というよりは、ライターの仕事をするためのポートフォリオとして使用してることが多いです。
※ポートフォリオ:クリエイターが実績をアピールするための作品集のようなもので、WEBでの記事依頼が増えてきた現在ではブログなどである程度実績を作っておく必要があります。

 

特定保健指導:
病院で働いている管理栄養士の副業としても人気の特定保健指導をメインにしているフリーランスも数多くいます。特定保健指導は比較的若い世代に行う栄養指導で、健康診断で何かしら健康に問題のある人に行います。最近ではWEBで行っていることも多く、自宅でできるため人気が高まってきました。

 

医院やクリニックでの栄養指導:
入院施設のないいいやクリニックには管理栄養士がいないことが多く、フリーランスの管理栄養士に業務を委託することがあります。病院での勤務経験など相応の実績がなければ難しいですが、一度受託すれば安定して収入を得ることができます。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 フリーランス 独立開業 仕事内容

 

 

給食委託会社で働く栄養士・管理栄養士の仕事内容

栄養士・管理栄養士の就業先として最も多いのが給食委託会社の社員です。

 

近年、70%以上の給食施設が委託されているといわれ、これからも増えていくといわれています。

 

学校や保育園はもちろん、病院や老人ホーム、食堂に至るまでほとんどの給食施設が委託されています。

 

基本的には受託した給食施設で勤務することが多く、仕事内容は給食管理がメインになります。

 

献立、発注はもちろん、多くの施設で調理や仕込み、盛り付けなどの厨房業務を兼務することがほとんどです。

 

しかし最近では工場でほぼ全ての調理をして、施設では提供するだけといった形態も増えてきたので一概にはいえません。

 

また、多くの事業所を統括するマネージャーや衛生管理を主とする担当者、献立のみを作成する本社勤務など様々働き方があるため、色々な経験ができます。

 

以前まではブラックなイメージが多かった委託給食会社ですが、病院や老人ホーム側の栄養士よりも給料が良かったりなど、会社によってはホワイトな場合もあります。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 委託給食会社 仕事内容

 

 

大学や専門学校の教員として働く栄養士の仕事内容

栄養科のある大学では管理栄養士の教員ももちろんいます。

 

ただし大抵は現場での経験をしっかりと積み、大学院で研究や学会発表など、研究を行っている人が多数です。

 

また大学では教授の助手という立場の仕事もあり、大学卒業後そのまま大学で働いている栄養士もいます。

 

また専門学校の担任であれば、比較的求人も多く、よく見かけます。

 

大学や専門学校問わず、仕事内容は多岐に渡り、夏もオープンキャンパスがあるため土日祝関係なく出勤する必要があります。

 

担任制を導入している学校も多いため、就職相談やその他諸々あるため、一般的な大学教授と比較しても仕事量は多いといえます。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 学校教員 仕事内容

 

 

食品メーカーで勤務する栄養士の仕事内容

食品メーカーにおいても栄養学部の学生を積極的にとている企業もあります。

 

研究開発となると大学院などで専門的に学ぶ必要があるため、どちらかといえば品質・衛生管理や商品企画を行う部署への採用がほとんどです。

 

栄養学部でも食品衛生に関わる分野を学ぶので一般的な大学よりは有利になりますが、総合職採用となることが多いので注意が必要です。

 

実際の仕事内容としては、品質管理部署では加工食品の規格表示や衛生管理指導を行い、

 

商品企画部署では営業部と連携し企画開発をします。

 

例えばある企業では野菜を沢山使ったサンドイッチを管理栄養士監修として売り出すなど、資格名を使用できるため重宝される傾向にあります。

 

新卒でメーカーに就職するのは比較的簡単ですが、病院や老人ホームなどに一度就職してしまうと仕事内容が全く違うため転職はなかなか難しくなります。

 

もし食品メーカーで将来的に働きたいという方は大学選びの時点で食品研究に強い学校を選ぶなど、慎重にした方がいいでしょう。

 

さらに詳しく⇒管理栄養士 食品・化粧品等の開発 仕事内容