グリコーゲンの合成と分解

栄養士の基礎勉強講座〜わかりやすい生化学〜

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グリコーゲンの合成と分解

 

グリコーゲンはグルコースがグリコシド結合した貯蔵用の多糖類で、動物の脳や赤血球を除いた細胞内に含まれています。

 

グリコーゲンを貯蔵している主な臓器では、肝臓(重量の5%:100g)や筋肉(重量の1%:250g)があります。

 

肝細胞ではグルコースに分解し、血糖値維持のために消費されます。

 

筋肉では分解してもグルコースにはならず、運動の際のエネルギー源として利用されます。

 

下記よりグリコーゲンの合成及び分解の過程を説明していきます。

 

下記図の番号を参照にしながら、確認してみましょう。

 

 

グリコーゲンの合成

 

図@
第一段階では、グルコースがヘキソキナーゼ(グルコキナーゼ)の働きにより、グルコース6−リン酸になります。

 

図A
第二段階では、グルコース6−リン酸がホスホグルコムターゼの働きによりグルコース1−リン酸になります。
※グルコース6−リン酸の体内濃度が上昇した場合

 

図B
第三段階では、グルコース1−リン酸がりグルコース1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼの働きにより、UTP(ウリジン三リン酸)と反応することでUDPグルコースになります。

 

図C

C−A)UDPグルコースはグリコーゲンシンターゼの働きにより、直鎖状にグルコースが結合したα‐1,4結合を形成します。
※図ではグリコーゲンのα−1,4結合の数をnとして表しています。

 

C−B)Aでグリコーゲン中のグルコースが11個まで直鎖状に伸びると、分岐酵素(アミロ-1,4→アミロ-1,6‐トランスグルコシターゼ)の働きにより、α‐1,4結合の一部に分岐したα‐1,6結合が形成されます。(枝分かれ構造)
※図ではグリコーゲンのα−1,6結合の数を(n)+Xとして表しています。

 

このように、グリコーゲンの合成は、直鎖状に伸びたグルコースの鎖に枝分かれ構造を形成し行われます。

 

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グリコーゲンの分解

 

グリコーゲンの分解は合成と真逆の反応ではなく、特有の過程で行われます。

 

図D

この過程でグリコーゲンはグルコース1‐リン酸に分解されます。

 

図D‐A)
グリコーゲンのα−1,4結合をグリコーゲンホスホリラーゼの働きにより、枝分かれした4個目以上先のα‐1,4結合が過リン酸分解により切断されていきます。

 

図D‐B)
Bの段階では、脱分岐酵素により枝分かれした残り3個のグルコースが末端に移動し、最終的に残ったα−1,6結合も切断されていきます。

 

※ちなみに脱分岐酵素とは総称名で、α−1,4結合を切断する酵素を1,4グルカントランスフェラーゼ、α−1,6結合を切断する酵素をアミロα−1,6−グルコシダーゼなどと呼ぶこともあります。

 

図E
図のDで分解され生成したグルコース1‐リン酸は、合成時と同様の酵素(図A)であるホスホグルコムターゼにより、グルコース6‐リン酸を生成します。

 

肝臓や腎臓では生成されたグルコース6‐リン酸は、図中Eのグルコース6‐ホスファターゼが働き、グルコースを生成して血糖値の維持に利用されます。

 

筋肉ではグルコース6‐ホスファターゼが存在せずグルコースが生成できないため、解糖系に供給してエネルギー産生に利用されます。

 

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