ここ数年で管理栄養士が倍増したリハビリテーション病院があったり、慢性期でも管理栄養士を増員した病院があったりと病院の管理栄養士へ転職するチャンスは増えてきています。それでも目指す栄養士の数と比較すると求人数は多くはない業種なので、しっかりと対策しなければなかなか内定をもらうのは難しいです。病院で長く経験のある管理栄養士が実際の経験を踏まえて面接でよく聞かれる質問と対策を解説します！ご希望の職場を見つけられるように頑張ってくださいね！おすすめ記事▼病院管理栄養士の仕事内容とは？経験者が詳しく解説栄養士 転職サイト おすすめ栄養士向け 委託給食会社ランキング 口コミ管理栄養士の就活 学生向け栄養士の転職活動と給料交渉病院の管理栄養士面接で必ず聞かれること管理栄養士が病院の面接を受ける際に必ず聞かれることは下記二つです。最も重要な質問なので必ず答えられるようにしておきましょう。１）志望動機２）退職理由（既卒）１）志望動機は必ず聞かれます。しっかりと自己PRできるように考えておきましょう。管理栄養士の病院面接でも必ず聞かれる志望動機。しかし未経験なのか経験者なのかによって聞かれる内容は多少異なります。基本中の基本ですが、意外とまとまっていない答えになっている人が多いので注意しましょう。志望理由は？と直に聞かれることは少なく、目指している理由や働きたい理由は？と聞かれることがほとんどです。新卒・未経験の場合▼病院を目指した理由、なぜ病院で働きたいのか、病院でどんな管理栄養士になりたいかこういった志望動機の質問、未経験ならほぼ確実に聞かれます。一般的な企業の面接と異なるのは、ここの病院だから働きたいという理由よりも病院の管理栄養士を目指している理由を聞かれます。個人的な目標を具体的に答えられるようにしておきましょう。「臨床分野に興味を持ち〜」といった曖昧な答えはNGです。特に勉強した内容や興味ある分野をできるだけ具体的に、且つどのような管理栄養士になりたいかを言えるようにしましょう。志望動機考え方の記事はこちら⇒管理栄養士 病院や介護施設 志望動機の考え方いくつか取得したい任用資格（NST、病態、糖尿病療養指導士など）と絡めて話ができると好印象でしょう。また現状ではその病院でやっていないような医療サービス、例えば訪問栄養指導などをやってみたいなど前向きに業務に取り組める姿勢を見せることも大切です。任用資格はこちらを参考に⇒病院管理栄養士が取っておきたい資格経験者の場合▼この病院の管理栄養士として何ができるか？経験者の場合は志望した動機よりも、この病院で経験を活かして何ができるのか？といった具体的な実務のことを聞かれることが多いです。これまでの経験から何を学び、それをどう活かせるのか詳しく説明できるようにしましょう。ただし、以前の経験がそのまま活かせるわけではないので次の職場がメインとしている業務内容をできるだけ把握し、その場所で活かせることを考えましょう。栄養指導メインの病院で、NSTができることばかりアピールしても心象はよくありませんよね。逆に給食を委託している病院の場合、献立作成や調理経験はほとんどプラスにならないので、しっかりと応募した病院の特徴を見極めて面接に挑みましょう。２）退職経験がある場合は、前向きな理由を述べよう当たり前のことですが、病院の管理栄養士面接でも退職歴がある場合は必ず聞かれます。なぜ退職したのかを端的に納得のいく説明をしなければいけません。特にすでに退職してしまっている場合はできるだけ前向きな理由を言うことができるにようにしましょう。残業や休日出勤などで転職活動ができなかったなどの理由を先に述べ、どうしても病院で働きたい前向きな姿勢を見せると好印象です。しかし、委託給食などからの転職者は多いため場合によってはそこまで深く突っ込んでこないこともあります。その場合はしっかりとした志望動機でライバルに勝てるようにしましょうね。たまに聞かれる質問１）これから取りたいと思っている資格は？病院で働く管理栄養士は仕事と並行して任用資格を取る方が多いです。NSTやCDEJなど、いくつかありますので質問された時に軽く話せるようにしておきましょう。病院で働きたいという意思が伝わります。任用資格はこちらを参考に⇒病院管理栄養士が取っておきたい資格２）資格を持っている場合はなぜ取ったのか？臨床に関係のない資格に対しても聞かれることがありますが、少しでも栄養士に関係のある分野だったら好印象になるので具体的に説明出来るようにしておきましょう。また雑談になる可能性もありますので、コミュニケーションツールの一つとして使うこともできます。質問されたらうまく答えれるようにしておきましょう。３）興味のある分野はあるか？興味のある分野もたまに聞かれますが、『臨床分野』と答えるだけではなく、その中でもどういった症例に興味があるかなど、より具体的に説明できる方が良いと思います。またなぜその分野に興味を持ったのか具体的にこたえられるようにしましょう。４）得意だと思う業務（既卒）経験者の場合、得意な業務についても聞かれます。もし、給食業務に関してはオールマイティにこなせるのであれば、給食業務全般に関しては自信があると答え、『その中でも〜の業務関しては特に得意』といった内容で話せると好印象です。業務全般と言ってしまうだけでは主体性に欠けてしまうので、これも具体的に何が得意で、なぜ得意なのかをしっかり答えれるようにしましょう。5)勉強会などに行っているか？栄養士会に入っているか？（既卒）病院管理栄養士は勉強が命です。病院で働いていないにせよ、どれだけ勉強しているか聞かれることもあります。もし、何もしていなかった場合も最近買った本の名前などを上げ、どういったことに興味があり勉強しているか具体的に話せるようにしましょう。未経験の場合は、転職活動を始めた時点で基本的な糖尿病などの専門書を購入して、少しでも勉強しおくと面接の際に聞かれてもスムーズに話せます。また病院の課長クラスの方であれば栄養士会の役員をしていることがあるので、もし入っている場合は好印象になることもあります。６）管理栄養士になった理由この質問は管理栄養士の面接官から聞かれること多いです。管理栄養士になった理由は人それぞれだと思いますが、変に嘘をつくとバレるので正直に答えましょう。例えば、なんとなくで大学に入ったが、勉強していくうちに興味が沸き、病院で働きたいと思うようなったなど、管理栄養士になろうとした理由がなんにせよ、病院を目指す理由と織り交ぜて話せると好印象になります。７）これまでのアルバイト経験は？アルバイト経験を述べるだけでなく、そこでどんなことを学び、どんなスキルを養えたのかを話せるようにしましょう。接客にしろ調理にしろ、病院で働くのを前提にして答えれるようにしましょう。例：接客経験でコミュニケーション能力を養ったなど８）学生時代一番頑張ったことは？これは病院問わず企業でも何でも、学生の就活では必ず聞かれる質問です。病院の場合は、少しでも栄養士に関わるような内容が良いと思います。９）管理栄養士国家試験は合格できそうか？新卒で管理栄養士採用での面接の場合、やはり聞かれます。せっかく雇っても、不合格になった場合働けなくなることもあるためです。どういった根拠で合格できそうかを明確に伝えましょう。例：外部の模試で高得点を取ったなど病院面接で実際に聞かれた雑談系の質問集・家で料理はするのか？・料理は好きか？・休日の過ごし方・何をしているときが一番楽しい？・貯金はしているか？・（男性に対して）女性の多い学校は大変だったか？・今一番興味があることは？・最近気になったニュース・特技・恋人は？・学校で楽しかった実習、授業これはコミュニケーション能力や社会人としてある程度の常識がある上で会話ができるかどうかなどを判断しています。ややくだけた感じで会話することも良いとは思いますが、あくまで面接なのでしっかりと敬語は使いましょう。最後に元病院管理栄養士より▼病院管理栄養士の面接で注意して欲しいこと 〜熱意だけでは受からない〜病院の管理栄養士は本当に人気がありますが、実際に働いてみると本当に忙しく、余裕のない現場がほとんどだと思います。そういった理由から、なかなか新人を育てる時間を作るのが難しいため、新卒や未経験を敬遠しがちになります。病院に対して就活をするときはこの事実を踏まえておかなければいけません。新卒や未経験の場合、なかなか自己ＰＲをしにくいので、とにかく病院で働きたいと熱意ばかりを話してしまう人がいます。熱意は確かに必要ですし普通は好印象を受けるものですが、病院の場合は上記の理由から熱意よりも経験や知識を優先します。新卒や未経験の場合は熱意を伝えつつ、これまで経験したことから学んだことをどう病院で活かしていけるのかを話さなくてはいけません。患者様のために業務を行うことはもちろんですが、病院経営難の今、経営を支える１本の柱になることが求められています。そのためには自分がどういった分野でどう病院の利益に貢献できるのか、しっかりとそこを考えて自己ＰＲしましょう。まとめこの記事に載っている質問がしっかりと言えれば面接対策は大丈夫だと思います。しかし、病院の管理栄養士求人は本当に倍率が高いので、後は運とご縁を信じるだけです。私ももう絶対受からないだろうな、と思っていた矢先に合格の電話が来たりしました。可能性は０ではありません、頑張っていればいつかは自分に返ってきます。これを見ている方は本当に病院で働きたいと思っている人だと思います。私も同じ管理栄養士として、あなたにも良い職場とご縁があることをお祈りしています。
